ビーチバレーのペアがネット際に立ち、片方がボールを手に取り、ふたりで視線を交わす。そのカットは本人たちが依頼していないのに、スポーツ雑誌の表紙として成立してしまう。光が良く、笑顔の角度が揃い、ユニフォームがレンズの要求に全方向から応えている。
ビーチバレーは、どの競技よりも「意図せぬ撮影モデル風ショット」を量産する。砂が光を跳ね返し、太陽が真上から当たり、最高のコンディションの選手たちが自然光の下にいる。この一枚はポイント間の雑談を、指示が入った撮影会のように見せた。本人たちはサーブの順番を相談していただけだ。写真は香水のキャンペーンを撮っているように見せた。